2026年4月22日、俳優の山谷花純(やまや・かすみ)さんが大河ドラマ『豊臣兄弟!』に出演することが発表され、話題になっていますね。
山谷花純さんと言えば、映画『劇場版コード・ブルー・ドクターヘリ緊急救命-』(2018年)で末期がん患者を熱演し、丸刈り姿が大きな話題を呼んだ女優さんとしても記憶している方もいらっしゃるかと思います。
この記事では、山谷花純さんが演じることになった「今楊貴妃」と呼ばれる「だし」がどんな女性なのか、画像と合わせてまとめていきます。
落選から1年——「だし」を射止めた執念の準備


引用元:山谷花純Instagram
今回の発表で特に注目を集めているのが、山谷花純さん自身が明かしたオーディション落選のエピソードです。実は山谷さんは、前年に行われた「豊臣兄弟!」の別の役へのオーディションで落選していました。
「いつかご縁があることを信じて、1年間お着物を着る役を優先して過ごしてきた」
この言葉通り、山谷さんは落選後も諦めず、1年間にわたって和装の役を意識的に選び続け、所作・着こなし・立ち居振る舞いを磨き続けました。その積み重ねが制作側の目に留まり、「だし」という大役の抜擢につながったのです。
この「諦めない姿勢」がSNSでも大きな反響を呼び、「こういう俳優さんを応援したい」「胸熱すぎる」という声が相次いでいます。
山谷花純 ✕ 大河ドラマ 出演歴
2022年「鎌倉殿の13人」 → 源頼家の妻・せつ(若狭局)役。比企一族の滅亡と共に非業の死を遂げる役柄で強烈な印象を残した。
2026年「豊臣兄弟!」 → 荒木村重の妻・だし役。「今楊貴妃」と称される美女で、再び悲劇的な最期を迎えるヒロインに。
「今楊貴妃」と謳われた女性・だしとは?

引用元:山谷花純Instagram
「だし(たし)」は、戦国武将・荒木村重の妻として歴史に名を残す実在の人物。その美しさは「今楊貴妃」と称されるほどで、夫・村重の最大の理解者でもありました。しかしその生涯は、夫の謀反と裏切りによって、あまりにも残酷な結末を迎えます。
有岡城の悲劇——「だし」が辿った苛烈な運命
1578年(天正6年)10月
荒木村重が主君・織田信長に謀反を起こし、摂津・有岡城に籠城開始。
1579年(天正7年)9月
約10ヶ月の攻防の末、村重は妻子を城に残したままわずかな供を連れて尼崎城へ脱出・逃亡。
1579年12月13日
七松での大虐殺。侍女122人が磔に、若党ら510人以上が焼き殺される。
1579年12月16日
京都・六条河原にて、だしを含む村重の身内30余名が処刑される。享年わずか21歳。
処刑の際、だしは最期まで取り乱すことなく、護送車から下りると帯を締め直し、髪を整えて自ら首を差し出したと伝えられています。この毅然とした最期こそ、山谷花純が体現しようとしている「だし」の精神的な強靭さです。
「自分にしか演じられないだしを残せるよう頑張ります」——山谷花純
トータス松本と「史上最低の夫婦」が生む化学反応
「だし」の夫・荒木村重を演じるのは、ウルフルズのトータス松本さん。歴史上「裏切りの象徴」として語られる難役に、意外性抜群のキャスティングです。
村重は信長から寵愛を受けながら謀反を起こし、妻子を見捨てて自分だけ生き延び、後に茶人として余生を過ごした——そのエゴイスティックかつ複雑な人物像に、トータス松本さんの「憎めない悪人」としての魅力が重なります。
山谷花純さん本人も「トータス松本さんの明るさやチャーミングさが、村重の”最低の部分”を中和させている」と語っており、だしが命を懸けて村重を理解しようとする姿への説得力が増すと期待されています。
さらに山谷さんは、撮影中にウルフルズの楽曲「バンザイ〜好きでよかった〜」を聴きながら役に入り込むという独自の手法で「だし」を作り上げているといいます。共演者のアーティストとしての一面を演技に取り込む、現代的なアプローチが注目されています。
「光」と「影」——慶とだしの対比
慶(ちか)/吉岡里帆
立場:豊臣秀長の正室
物語の役割:敵対から愛へ。豊臣兄弟を支える「陽」のヒロイン
ラスト:秀長と共に平和を目指す
だし(たし)/山谷花純
立場:荒木村重の妻。「今楊貴妃」
物語の役割:時代の犠牲となる「陰」のヒロイン。秀長に戦国の非情を刻む
ラスト:夫に見捨てられ、信長に処刑される
「だし」の死が育てた天才絵師——岩佐又兵衛の存在
「だし」の物語はその死で終わりません。処刑を奇跡的に生き延びた息子・岩佐又兵衛は、後に「浮世絵の元祖」とも称される革命的な絵師となります。
又兵衛は父・村重を恨み、失った母の面影を追い続けながら、人間の生と死を時に残酷なまでにリアルに描き出しました。「だし」という一人の女性の死が、日本の芸術文化の歴史を動かしたとも言えるのです。
ドラマで山谷花純さんが「だし」をどう演じるかは、単なる悲劇の再現にとどまらず、日本の美と死の美学が後の時代へと受け継がれていく瞬間を映し出すものになるはずです。
山谷花純さんがどんな風に「だし」を演じるのか、今から楽しみですね!
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
